更新日:2024年12月6日
ここから本文です。
障がい者雇用に向けた企業交流会「ともに働く」(横浜地域)(令和6年10月2日(水曜日)開催)のお知らせです。
障がい者雇用に課題や悩みを抱える企業の皆様を対象に、障がい者雇用の経験豊富な企業による雇用事例の紹介や、それら企業を交えた参加者同士の意見交換等を内容とする障がい者雇用に向けた企業交流会「ともに働く」を開催します。
今回は県障害者雇用促進センターの事業紹介や、障がい者が職場定着している企業から雇用事例を紹介していただくほか、障害者就業・生活支援センターによる講評・事業紹介、ファシリテーターや登壇企業を交えた参加者同士のグループトークや意見交換を行います。
障がい者雇用に向けた企業交流会「ともに働く」(横浜地域)は、終了いたしました。
ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。
当日の概要を掲載しました。
県障害者雇用促進センターより、センター案内リーフレット(PDF:3,697KB)や令和5年度版「ともに歩む」リーフレット(PDF:1,953KB)を使用しながら、センターの事業の紹介がありました。
「出前講座」や「障がい者雇用開拓・体験実習支援事業」など、障がい者雇用に取り組む企業を支援するメニューを豊富に取り揃えているため、困っている企業は相談してほしいとの話がありました。
有限会社光製作所 平野氏
有限会社光製作所 平野氏から、同社における障がい者雇用の取組についてご講演いただきました。
・業種:製造業
・雇用障がい種別:身体障がい、精神障がい、知的障がい
・当事者従事業務:金属プレス加工品の製造、組立、事務など
有限会社光製作所では、外国人と日本人の比率、男女の比率ともに1:1、社員の年齢層は10代から80代までと、様々な方が働いています。
少子化に加え円安で外国人実習生の応募が減っていることから、「採用の間口を広げたい」と障がい者雇用を始めたそうです。
よく「きく」 …面接の際には、採用後のイメージができるまで、また配慮のためによく「きく」ようにしている。「得意なこと」をきく、「苦手なこと」はもっときく、相手を知ることに「遠慮しない」、質問することを「ためらわない」ことが重要である。 |
手書きによる「振り返り」 …雇用後しばらくは、当事者から手書きによる「振り返り」を提出してもらい、その内容へのコメントを手書きで返している。内容について気になることがあれば対面でも振り返りを行い、当事者のことを知ること、当事者の不安を取り除くことに繋げている。 |
「伝える工夫」 …障がい者に限らず、外国人の社員も多いことから、漢字をひらがなに、文字を写真に、言葉の表現をやさしい日本語にするなどの工夫をしており、誰もが働きやすい職場づくりをしている。 |
「長所でやっていこう!」 …すべての社員が、誰かの苦手や欠点は誰かがカバーすればいい、「長所でやっていこう!」を合言葉にしている。出来る人が出来る時に出来る事をする、支え合おう・協力しあおう・助け合おうという社内の風土が、障がい者を理解することにも繋がっている。 |
「配慮=思いやり」として、親身な対話を心掛ければよいとお話しいただきました。
最後には、「ともに働く」ために、できない理由を考えるのでなく「どうすればできるか」を考えよう、やればできます、と、力強いメッセージをいただきました。
有限会社光製作所で働く当事者の支援機関として、横浜市障害者就業・生活支援センター スタートより、講評と事業紹介がありました。
就業面及び生活面における一体的な支援を行う障害者就業・生活支援センターの事業について、企業からの相談も受け付けていることを交えながら話がありました。また、「支援機関が多くどこに相談すればいいかわからない」といった場合でも、まずは気軽に問い合わせてほしいとのコメントもありました。
5つのグループに分かれ、登壇企業にもご参加いただき、雇用事例を通して得た新たな気づきや、自社の障がい者雇用の取組状況について話し合いました。その後、障がい者雇用に取り組む上での各社の課題等についても、自由に意見交換を行いました。
グループトーク・意見交換の内容(一部紹介)
■先輩企業の雇用事例紹介を通して得た、自社にない取組、新たな気づきについて
・「障がい者だから」と、必要以上に障がい者扱いするのは違うということを理解した。接する時に、特段構えなくてもよいと思えるようになった。
・何ができるのか、何をしてもらうのか、当事者と話をしていくことが大事だとわかった。
・人材不足の中、障がい者も戦力として考えていきたい。
■社内の障がい者雇用に対する理解について
・障がい者が業務を担当するようになれば、他の社員がその他の業務に集中して取り組めるようになる、という視点で社内理解を進めていけると良い。
・社内広報への掲載や、障がいが身近な人や先入観が少ない人から障がい者雇用についての理解を広めていくなど、「社内営業」をして障がい者雇用の理解者(味方、協力者)を作れるかがポイントである。
・障がい者雇用に対する社内評価を下げないためにも、納期や品質を守るなどの管理の徹底が必要である。
■仕事の選定・創り出しについて
・一つの部署で考えるのではなく、他部署と連携することが大事である。
・委託契約や、派遣社員が担当していた業務を、内製化し障がい者にお願いするやり方もある。
・一人ひとりの得意分野や特徴を把握したうえで、担当業務を決められるとよい。一方で、障がい者を雇用するために仕事を用意していくとなると仕事の切り出しで苦労することもあり、任せたい仕事に対して障がい者を雇用していくという考えも大切である。
■当事者に対する配慮のあり方について
・時短勤務から始める、本人の体調や気持ちなどの状態を朝夕に確認するなど、障がい者の安定就労のためには配慮や雇用管理について工夫することが必要だと感じている。
・障がい者雇用においてもスキルアップを考えていかなければ、将来的な業務内容の変化に適応していくことが難しい。
【主催】神奈川県
【共催】横浜市、横浜市障害者就業・生活支援センター スタート、横浜市障害者就労支援センター
このページの所管所属は産業労働局 労働部雇用労政課です。