毎年 ( まいとし ) 栽培 ( さいばい ) と 収穫 ( しゅうかく ) を 繰 ( く ) り 返 ( かえ ) すコメや 野菜 ( やさい ) 等 ( など ) と 違 ( ちが ) い、 果樹 ( かじゅ ) （くだもの）は 一度 ( いちど ) 植 ( う ) えたら 長年 ( ながねん ) にわたって 収穫 ( しゅうかく ) できます。 しかし、 気温 ( きおん ) の 変化 ( へんか ) に 適 ( てき ) した 品種 ( ひんしゅ ) への 植 ( う ) え 替 ( か ) えが 容易 ( ようい ) ではないこと 等 ( など ) から、 気候 ( きこう ) 変動 ( へんどう ) に 弱 ( よわ ) い 作物 ( さくもつ ) とも 言 ( い ) われています。 果実 ( かじつ ) が 大 ( おお ) きく 育 ( そだ ) つ 時期 ( じき ) に 高温 ( こうおん ) になったり 雨 ( あめ ) がたくさん 降 ( ふ ) ったりすることで、カンキツ 類 ( るい ) では 浮 ( うき ) 皮 ( かわ ) （ 果皮 ( かひ ) と 果肉 ( かにく ) が 分離 ( ぶんり ) して、くさりやすくなってしまう 障害 ( しょうがい ) ）や、リンゴでは 着色 ( ちゃくしょく ) 不良 ( ふりょう ) 、 着色 ( ちゃくしょく ) 遅延 ( ちえん ) 等 ( など ) の 生育 ( せいいく ) 障害 ( しょうがい ) が 起 ( お ) こっています。 また、 気温 ( きおん ) 上昇 ( じょうしょう ) により 果樹 ( かじゅ ) の 開花 ( かいか ) が 早 ( はや ) まることで、 春 ( はる ) に 急 ( きゅう ) な 低温 ( ていおん ) があった 際 ( さい ) に 花 ( はな ) やつぼみ 等 ( など ) が 凍 ( こお ) る「 霜害 ( そうがい ) 」のリスクも 増大 ( ぞうだい ) しています。 有効 ( ゆうこう ) な 気候 ( きこう ) 変動 ( へんどう ) 対策 ( たいさく ) がとられなかった 場合 ( ばあい ) 、たとえばウンシュウミカンの 栽培 ( さいばい ) に 適 ( てき ) した 地域 ( ちいき ) が 減少 ( げんしょう ) すると 予測 ( よそく ) されています。

※写真（ミカン）：農業・食品産業技術研究所果樹研究所「浮皮軽減のための技術情報（改訂版）」より
※写真（りんご）：農林水産省　平成30年地球温暖化影響調査レポートより