更新日:2024年2月20日
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「農産物の上手な利用法」のページでは、オープンラボで実験された農産加工実験や神奈川県農業技術センターの過去の研究成果を紹介しています。
材料 | 作り方 | 農産物の上手な利用法の表紙 |
作り方のアドバイス |
収穫直後の大山菜はパリパリしているので、折れたり、ちぎれたりします。このような損傷を避けるため、収穫した大山菜は風にあて、チョッと萎びさせた方が損傷が少なくなります。しかし、萎びかたが強くなると水洗いや調整などの作業性が悪くなります。
大山菜の株元は細かい泥土が入りこんでいます。水洗するときには株元の部分を洗浄してください。
12月に収穫される大山菜は木の葉などが葉柄の間に挟まっていることがあります。黄化した葉を取り除くときや水洗するときに気をつけて、枯葉を取り除いてください。
大山菜には枯葉ばかりでなく、青虫などもついていることがあります。
漬物容器は移り香があるので、なるべく同じ系統の漬物を作るようにしてください。プラスチック製の漬物容器は使用後、きれいに洗浄し、保管しておくので、使用前にはキズの有無や汚れなどを確認し、洗浄し、水をきってください。
乳酸発酵漬物を作るには重石は欠かせません。漬物容器に漬け込んだカラシナと塩の間に空気が入っていたのでは雑多な微生物が繁殖します。ギュッと押して、空気を除き、乳酸菌の増殖が図られるような環境にしなければなりません。
従来から漬物に用いられている5kg~10kgの石でもよいのですが、扱いと保管に不便があります。手近にある小砂利をポリエチレン袋に入れた重石や漬物用重石として販売されているものを利用するとよいでしょう。
塩の量は漬物にとって、食味と微生物の増殖のにかかわる大きな要素です。大量に漬ける前には簡単な漬け込み試験をして、食味や必要な漬け込み期間などを確認してみましょう。 カラシナと一定割合の塩をポリエチレン袋に入れ良く揉み込みます。
ポリ袋にカラシナと塩を入れる |
ポリ袋の上から揉む |
容器にポリ袋を並べ入れる |
重石をのせ、保管 |
一定期間後、取り出し調査 |
食味調査 |
伊勢原市の農協加工所で漬け込み、販売している「おおやま菜漬」は塩揉みしたものを3日間漬けこんで製品としています。カラシナ類の漬物は全国各地でも、地方独特の品種を利用して漬けられています。漬け込み期間も長短様々で、緑色が鮮やかな浅漬けから、ベッコウ色をした古漬けまであります。
歩留まりは塩分濃度と期間、重石の状況によって異なりますが、塩分2.5%、重石15kgで10日~2週間漬け込むと、大山菜は漬込み時の8割程度になります。
頃合いにつけあがった漬物は温度が低ければ、そのままの状態でおくことができますが、温度が高かい時には乳酸菌の活動により、酸味が強くなってきます。漬けあがったカラシナを取り出し、ポリエチレン袋に入れ、袋内から空気をなるべく除いて口を閉じ、冷蔵庫に保存してください。
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生産環境部(品質機能研究課)
電話 0463-58-0333 内線344から345
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