ホーム > 健康・福祉・子育て > 福祉 > 障害福祉 > 「ともに生きる社会かながわ憲章」ポータルサイト > 筋ジストロフィー患者 西岡奈緒子さんのテクノロジー活用の様子
更新日:2024年11月25日
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神奈川県内の「ともに生きる社会」に向かった取り組みをお知らせしています。
西岡奈緒子さんの1日のスケジュールをご紹介します。
西岡さんは進行性の筋ジストロフィーという病気です。普段は車椅子を使いながら、家電のアフターサービスの部署で、コスト管理等の業務を担当しています。現在は感染症対策により常時在宅勤務でパソコンを通じて仕事をしている他、自宅内ではスマートスピーカー、Switchbotなどのテクノロジーを活用しています。また、定期的に装着型サイボーグを活用したプログラムを行っています。
病気の進行で、できないことが増えていますが、一方でテクノロジーの進化で、今までできなかったことができるようになったこともあります。現在は常時在宅勤務ですが、オフィス同様に仕事ができており、「病気が進行して仕事ができなくなるのでは」という不安が減りました。困ったことが技術の進歩につながることもあると思います。自分の生活を助けてくれる技術を探すのは、宝探しと同じような感覚です。
根治困難な病気を患った時、日々の生活ができなくなる喪失感や考えたくもない死に対する恐怖と対峙し、悲嘆することがあります。治らない病気であれば、リハビリテーションをする意味なんてないと考えがちです。それは健康の定義を「病気にならず、身体も心も完全に満足している状態」と思うからです。しかしながら、誰もが老いて必ず死ぬので健康からかけ離れていきます。そこで健康の定義を「身体や精神に病気があっても何とか適合して生活していくこと」と考えるようになってきました。眼が悪くてもメガネをかければ生活できますし、足が悪くても車椅子で何処にでも行けるようになれば健康ということになります。
リハビリテーションとは「人と道具を適合する」ことが目的となります。自転車を漕げるようになるためには練習が必要なのと同じように、ロボットスーツHALも同じで上手に使いこなすためには知識や技術が必要となります。また、社会的支援(社会制度に組み込む、自己負担がなく誰でも使える)がなければ広まっていきません。テクノロジーは日々進化していますが完璧ではないため我々は努力すべきですし、そして患者さん達の協力は不可欠です。この継続こそが治らない病気であっても健康になれる秘訣となります。
関連リンク
(西岡さんが共同代表を務める患者の会)
このページの所管所属は福祉子どもみらい局 共生推進本部室です。