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更新日:2020年10月2日
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次の審議会等を下記のとおり開催した。
水源環境保全・再生かながわ県民会議 第35回施策調査専門委員会
平成27年10月29日(木曜日)15時00分から17時10分
産業貿易センター3階 302号室
鈴木 雅一【委員長】、淺枝 隆【副委員長】
伊集 守直、田中 充、中村 道也
オブザーバー委員 坂井 マスミ
未定
水源環境保全課調整グループ、担当者名 高乘
電話番号 045-210-4352
<水源環境保全課高乘副主幹から【資料1-1】から【資料1-3】までにより説明。>
(鈴木委員長)
来年3月下旬までに県民会議として点検結果をまとめることになります。今日の時点でこれだけ分厚い冊子が出来ているのは手回し良く見えますが、これは次の5か年計画の議論をする上で、既に平成26年度までのデータを整備していただいておりましたので、基本的な数値は大体揃っていて現時点でかなり沢山書き込まれた案をお作りいただいたのだと思います。
一番重要なのは0-13ページの12の特別対策事業の総括の部分で、本来は県民会議委員が皆で書き下ろす位のものと考えております。これについては委員の皆様にご意見をいただいて、出来れば前年度を踏襲して書くというよりは、ある程度言いたいことを書く位の気構えでよろしいかと思います。1-9ページには1番事業の点検結果がありますが、同様に12の事業について書き下ろし、12事業をまとめたものを0-13ページに書き込むことになります。1番事業の総括で言えば、予算がどう消化されたかやどれだけの面積を整備したかについて主に書かれていますが、改めて見るとその後ろの1-12ページ、13ページにはモニタリングの結果がありますので、そこも合わせて総括案を書くのかなと思います。やっとモニタリングもある程度内容がいろいろな所で出てきているので、それも踏まえた書き方が入ると思います。
各事業の評価については、これからの皆さんのご意見で新たに中身が入ってくることになります。まずは、全体的に気になるところに関してご意見があればお願いします。
(中村委員)
水源の森林づくり事業に関して、森林づくりと言うとどちらかと言えば自然林を対象に考える人が多いのです。ところが、この事業は人工林の整備が中心で、それを森林づくりと言っています。水源の森林づくりを一括りにするよりは、その中で人工林の部分と自然林の部分を整備手法も含めて分けて書いた方が良いと思います。そもそもの話に戻りますが、この税制度を最初に県民に投げかけた時、良質な水の安定供給と水源環境とは違うとの説明になっていたのですが、どうしてダムより低いところの森林整備を優先してやるのかと質問したら、これは水源環境で水の安定供給とは違うとの説明があった。そうすると最初の県民との約束は何だったのかというのがあります。実際に森林づくりでブナ林の林床整備の話をしますと、間伐や枝打ちをしないといけないとの意見が聞かれます。森林づくりは人間が手を入れなければならないということが頭に入っているのです。ここの部分は生態系重視で、ここの部分は木材生産を中心に考えているとの話をしても、誤解が植えつけられた一般の市民には、なかなか理解されないようです。
第4期に入りますと、事業の整備に関して実際に計画を立てるのはなかなか難しいと思います。そうすると第3期でそれをやらなければいけないので、次に続く新しい20年の第1期、第2期につなげるためにも、もう少し分かりやすく、正直に水源の森林づくりを明確に書き出す必要があると思います。
(鈴木委員長)
ご指摘のように水源の森林づくりで、自然林をどうするかと、人工林をどうするかの話は意図的に分けた説明がいると思います。もう一つは、人工林と言っても木材生産のために枝打ち、間伐をするのは林業を前に立てれば説明しやすいのですが、人工林と言っても自然環境に役立つということで自然性が極めて高いことの説明も要ります。一方、林業としては回っていきにくいことも一体的に説明していく必要があって、この総括の書き方で不十分であれば、分かるように書くことはあると思います。
もう一つは、一方で一緒にすることは必ずしも悪いことではなくて、分けてしまうと行政の中で自然林の担当者と人工林の担当者との間で目的も説明も違うということで棲み分けし、互いに交流せずに仕事を進めれば良いとなるわけです。これが一体となっているので、いろいろな連携も結構高いレベルにあるのではないかと思います。
(中村委員)
予算の多寡ではなくて、事業の主テーマは何かということの県民に対する打ち出し方だと思います。例えばこちらの予算が10%で、もう一方は90%の予算がかかるとしても、結果としては県民の利益につながりますよと、それでも主テーマはこちらですよということを出していかないと、最初の時に県民に投げかけた趣旨があるわけで、その点は今後の計画を立てていく上でも重く受け止める必要があると思います。
(鈴木委員長)
ダム湖より上流の森林がメインターゲットと言うのはその通りだと思いますが、河川の取水施設とか河川の環境はダム湖までとは限定されなくて、下流の取水堰もあるわけで、そこの水量や水質ということになれば、必ずしもダムよりも上に限られるものでもないと思います。全体としては上流がメインでないとこの話はおかしいというのは、おっしゃる通りだと思います。
(中村委員)
丹沢周辺の住民の多くはダムの水を飲んでいませんし、秦野市は地下水が中心ですのでそういう理屈は分かるのですが、横浜や川崎の一番水を使う人にしてみればそれは関係ない話なのです。横浜や川崎の人に水の安定供給を伝えるということはダムの水で、主テーマはそこだと思います。先程、丹沢の自然林の下層植生の回復状況について説明がありましたが、その対策をどうするのかが抜けているわけです。標高の低い人工林内の下層植生の回復よりも、こちらの回復の方が大事ではないかと思います。
(淺枝委員)
人工林の場合、ずっと管理し続けなければいけないわけで、事業が終わるとまた元に戻っていきますが、自然林はそうではないので、自然林の方が本来的なターゲットになるだろうと思います。ダムより下の水源は湧水の利用だけではなくて、河川の中にも湧水は出ています。ダムからも来るけれども川からも来て、それが一緒になったものが寒川の取水堰で取水されるので、ダムから下は関係ないという話ではないと思います。
(中村委員)
関係ないと言っているのではなくて、本来であればどちらに力を入れるべきかという事業のテーマの出し方のことです。
(淺枝委員)
アオコ発生の元であるダムに入ってくる栄養塩の量は、森林を整備して減る量は微々たるもので、基本的には生活排水が一番主なものです。そうするとダムの水を改善する、飲料水を改善する目的からするとそれ程寄与はしないのです。そうではなくて、飲料水のレベルよりももっと質の高い水を供給出来るところにターゲットが置かれているという形で考えないと、森林整備で良くなる水質の量はわずかです。
(鈴木委員長)
淺枝委員と私とで若干認識が違う点は、林業を本気でやるのであれば人工林は手をかけ続けなければいけないのですが、面倒見切れなくなることが分かっている人工林については、将来手がかからないようにするために、一番効率的に今手をかけるという作戦がこの事業に入っているのだと思います。
中村委員のご指摘は、モニタリング結果で効果があると読めることは続けましょうということまではご説明いただいたけれども、まだ効果が出ていないことについてどう評価するのか。やり方が悪いのか、時間がかかるのでこれから期待出来るのか、もっと良い方法を考えて対照区並みに持っていくというように認識するのか、もう少し書き込む必要があるということですね。
(中村委員)
成果があったかという表現も、水環境、自然を相手にした事業で5年や10年で成果が出るはずはないのです。事業の進捗であれば進みましたよということで、それが成果かというと言葉が違うのではないでしょうか。
(鈴木委員長)
進捗を評価するというニュートラルな言葉でないといけないということでしょうか。そうは言っても、思ったように変わっていないとのモニタリング結果が出ているのであれば、それをどう評価するかということは必要です。
(淺枝委員)
定量評価の結果は、それ程重視する必要があるのかなと思います。少なくとも現段階では、むしろ写真の方が圧倒的に意味がありますので、もう少し写真に対する文章がいろいろとあっても良いと思います。
(鈴木委員長)
例えば1-13ページの広葉樹林で丹沢の下層植生が少ないままだというのは、現在の丹沢のシカ等の事情の厳しさを示しているとの読み方が基本的には出来て、努力をしても外力が現状は厳しいとの見方もあり得ると思います。
(淺枝委員)
定量評価のところは、それをメインに書かなければいけないと思います。シカの影響があるという点を強調して書かなければいけないのではと思います。
(中村委員)
東京都の水源林に行きまして、丹沢と違うのは場所によりササが一面にびっしりと生えていましたが、所々にかなりの面積で枯れているところがあり、見るとシカの食圧のあったササは管が低くなっていて、それと別に花が咲いて一定の面積で枯れているところがある。それから場所によっては、登山道や作業道から下を見ると、緑色のササの中に畳何十畳分か枯れているところがありまして、そこは近い将来全部枯れてしまうと思いますが、それを見ていると、笹枯れはシカの食圧だけの影響なのかとも思います。丹沢の場合は衰退し始めてからのデータで、衰退前のデータはないのではないかと思います。
(鈴木委員長)
ただ、シカに関しても植生に関しても丹沢の方がデータはあると思います。10年以上前になりますが、東京都の水源林はほとんど山梨県側にありますが、都内の奥多摩の方で下層植生が一気になくなって、斜面崩壊まで起きたとの報告も出て来ています。都内と山梨県側の水源林とではシカの状況が若干違うかも知れません。
(田中委員)
13-1ページに県民フォーラムや事業モニターの資料が載っていまして、委員の個人名が入っている部分がありますがそれで良いのかという点があります。特に事業モニターの結果は、個別意見がそのまま紹介されている形ですが、このままの取扱いで良いのかという点が気になりました。
2点目は、前年度に総合評価の取組を盛んに行い、それに関して12-7ページ辺りに記載があるのですが、経済評価の結果は載っていないようですので、その点が見えると良いと思いました。
(伊集委員)
経済評価は平成27年度のことではないでしょうか。
(田中委員)
平成26年度に検討を行い、平成27年度に結果を公表しています。その意味では、26年度ではなく27年度の成果に載せる考えもあるかも知れませんが、その点をどうするかということです。
3点目は、事務局から伺った中で斜面崩壊とか土砂流出などの話がありました。この年のトピックについて、0-13ページなど全体のまとめのところに載せる案もあると思います。
(伊集委員)
評価を書き下ろすということで、会議で評価の方向性をどう集約するかは重要な点ですが、13ページのところもかなり分量が増えてきて、それが個別意見として出されていて、場合によっては見方が違うものを県民会議としてどの程度まで意見集約して県に出すのか、出さないのかのまとめをどうやるのかがあり、それを具体的にやろうとすると会議の開催の仕方も少し考えないといけないのではと思います。先程の人工林の管理の話は、事業のあり方そのものの意見でしたが、そうした違う見方があることを併記するとか、ある事業については統一的な見解のものもあると思いますが、事務局の用意した案に県民会議がプラスしてやるのはそういうことかと思います。
(鈴木委員長)
県民会議に多様な意見があるのでどのようにまとめるのかということでしたが、この前、意見書について議論して、曲折はありましたが各委員にはそれ程の負担にならない形で、座長のご努力もあってまとまったということがありました。それ程のエネルギーをかけるのでなくても、評価の内実を上げていくことかと思います。
田中委員からご意見のあった、ここだけ個人名が出ているのは他の部分とのバランスを欠いている部分があるので、内部の議論をする、議事録に残す時にはこれ位のものがあってよろしいのですが、全体の報告書としてはもう一段別に考えることを事務局にご検討いただければと思いますが、いかがでしょうか。
(水源環境保全課)
昨年度も同様のご意見を伺いました中で、県民会議の場で載せることについて確認をし、ご了解をいただいております。
(鈴木委員長)
議事録もホームページに出ていて、そこで議論した中身も発言者名も出るということで、極めて公開性の高い運営をしていますので、その部分にブレーキをかけるつもりはありませんが、資料として厚ければ良いというものでもないので、一覧性や必要な情報を最小限のもので漏れなく理解していただくためにどうすれば良いかを、この議論を踏まえて事務局で案を考えていただくということでお願いします。
(伊集委員)
例えば、県民フォーラムに参加された方がアンケート用紙に書かれたものをそのまま載せていますが、これもどんどん分量が増えていきますので、県民会議のチームの中で、出てきた意見にどういう特徴があったかを簡潔にまとめる方が県民への情報提供になると思います。
(鈴木委員長)
モニタリング結果のデータの解釈を示すことと事業モニターの意見をどうまとめるかと関連する話だとは思いますが、県民フォーラムのご意見をどうまとめるかは微妙なところがあり、事務局が機械的にまとめられるものなのか、チームの方にそこまでお願いするのも大変かも知れません。
(田中委員)
事業モニターであれば、全体をまとめた報告書が前半に載せてあり、後半が各個人の評価となりますので、例えば事業モニターの結果は別にホームページ上に載せることとして、今回の点検結果報告書には総論部分を載せるだけでも良いのではないかと思います。
(鈴木委員長)
それでは、議題1に関して他にお気付きの点があれば、なるべく早い機会に事務局にご意見をお寄せいただければと思います。
<水源環境保全課市川課長から計画(骨子案)の概要について説明し、同課高乘副主幹から【資料2-1】及び【資料2-2】により、同課田口森林保全ク゛ルーフ゜リータ゛ーから【資料2-3】により説明。>
(鈴木委員長)
内容が多岐にわたりますが、まず計画骨子案の報告があり、資料2-1と2-2でそれに対するご意見をいただいているということ、そして資料2-3で県議会での議論があったことの報告がありました。このことに関してご意見があればお願いします。
(田中委員)
骨子案については、県行政としてはパブコメにかけているので、委員の一員として意見を述べますが、柱立てを整理して土壌保全対策を入れたのはとても良いと思います。骨子案の10ページの構成事業の図について、渓畔林事業が事業としては消えてしまったような位置付けになりますが、これは1番事業に吸収されたということですので、そのことが分かるように線で繋いで示すと良いと思います。逆に言えば、土壌保全対策は2番の丹沢大山の保全・再生でも取り組んでいたと思います。急に生まれたわけではなく、今まであるものを再整理したということで図の表記の仕方を工夫されると良いと思います。
次に土壌保全対策の具体論について、このような認識で良いと思います。集中豪雨に関する記載がありましたが、気候変動問題と絡んでこれからも一層強い雨の降り方になるなど、異常気象の程度が激しくなります。したがって、中長期的にこのことに備えるのは大変重要な課題ですので、その趣旨を入れると良いと思います。つまり、7ページの新たな取組のところに、昨今の集中豪雨などによる土砂災害の激化との記載がありますが、もっと大きく言えば気候変動の影響があるということです。
29ページに県民会議の話があり、今とほぼ同じ水準のことをやっていきましょうとの印象ですが、そこはもう少し踏み込んでも良いと思います。情報発信、情報交流を強化した方が良いと思いますので、第3期は情報発信、情報交流を強化する、それから評価についても量的評価中心から質的評価へと評価のあり方を見直していくとの方向性は出しても良いと思います。
(淺枝委員)
土壌保全は必要だと思いますが、土木的工法というのが少し気になっていまして、場所によって、あるいは土砂の量によって、少しの量であればむしろ入ってきてほしい場所があります。ダムに入るところは関係ないのですが、そのまま相模川、酒匂川に入るところでは、両河川とも土砂が減っていますので、砂防ダムをスリット型にするなど配慮する必要があると思います。
(鈴木委員長)
必ず土木的工法で行うということではありませんが、元々県民会議の意見書にこの文言が入っていますので、その意味では意見書の段階でもう少し工夫が必要だったのかも知れません。もう一つは、土砂は止めるだけでなくて、海岸まで供給しなければいけないという土砂の連続性の概念は行政として大事であるとのご指摘かと思います。
(中村委員)
概ね方向性はこれで良いと評価しますが、渓畔林整備事業について、県は整備手法が確立したと述べていますが、全国的に見ても前例のない事業で、確立したと言い切って良いものかは疑問があります。事業を進めていく上で、整備手法は絶えず見直されると思いますが、森林づくりの中に組み込まれると人工林整備を主体とした森林づくりの中に埋もれてしまうのではないかとの危機感を持っています。折角、全国に先駆けて必要性が言われた渓畔林再生ですので、出来れば森林づくり事業の中でも、④として渓畔林整備を入れていただきたいと思います。
(鈴木委員長)
点検結果報告書の概要版でも、渓畔林整備のお金の割合は0.8%ということでありましたが、ウエイトが一番小さいということで整理された時に大きな事業から消えることはあるかも知れないが、なくならないようにということですね。
(自然環境保全センター)
現在、今までの知見をもとにして手引きを作っています。元々、この事業は平成16年、17年に行われた丹沢大山の総合調査で渓畔林の人工林が荒れていて、それに対する手立てが全国的にない中で、その事例を作っていこうとの考え方です。今までは県有林で限定的にやっていたものを、取組の拡充の意味合いで、水源林の整備事業の中で実施していきたいとの趣旨を含めております。
(中村委員)
手引きを作っても、必ずその通りにやるかどうかは約束されないわけで、発注先の感覚によるわけです。折角良いものが出来ても、事業の中に組み込まれていくのかどうか、私はかなり厳しいのではないかと思います。
(鈴木委員長)
どう実行するかの中身についてはこれからも議論があると思いますが、今日のご意見としては、渓畔林整備が12事業の中から消えることは説明もあるし了解するが、第3期計画のどこかに渓畔林の文言が見えていて良いのではないかとのご意見として捉えさせていただきます。
(伊集委員)
実行5か年計画には、5か年の新規必要額は載せるのでしょうか。
(水源環境保全課)
次の素案の段階でお示ししていきます。9月の議会では骨子案をご説明して概ねこのような方向性をお示ししまして、現在、事業量などの積算をしておりますが、事業量を出す際にどの位の経費が必要かについても精査します。
(伊集委員)
今回は今までの事業の組み換えもありますが、全体の事業費の積算と具体的な事業を立てるというのはどのようなプロセスになるのか、これまでの水源環境税の枠組みを前提にそこに入れられるものが何かを検討するのでしょうか。
(水源環境保全課)
枠組みを前提にというよりは、必要事業量から積算して、例えば必要事業量が45億円とか、40億円と積算されたとしますと、それに見合うだけの税収を充てていこうということになります。先程の説明で、これまでの8年間の取組を踏まえ、より効率的な事業実施のための手法等の見直しや工夫を行うとの話をさせていただきましたが、例えば1番事業の12ページの第3期計画での対応方向のところで、確保を要しない森林もあるだろうからそうしたものを精査して面積を算定し直すとか、森林整備についても時期の平準化を検討することで、第3期計画の中で全ての山が来ないようにピークカットをするとか、そのような形で各事業部門において事業費を積算していくような工夫の中で積み上げをしていきます。
(伊集委員)
税制面の変更も視野に入れながら積算をしていくということですね。第2期の時には全く変更がなかったわけですけれども、結果として変わらなかったというよりも、税制面の変更は前提としていなかったということでしょうか。
(水源環境保全課)
いいえ、結果としてということです。考え方として、超過課税ですので必要な事業量に対して税を充てていくということですので、結果としてそうなったということです。
(鈴木委員長)
資料2-1の7番の意見について、シカの管理は丹沢大山の保全・再生のカテゴリーの中でやるとなっていますが、今回からは箱根、小仏でもやると書いてあります。丹沢大山を看板に箱根、小仏をやるのはいかがかとのご意見の趣旨かどうかは分かりませんが、看板と内容がずれているとのご指摘はご検討いただければと思います。
それでは、資料2-3についてご意見をいただきたいと思いますが、ダム湖周辺には全国的にあらゆる課題がありますが、県の事務方ではご紹介いただいたような答弁をされているということで、現段階ではこの答弁の通りで、さらに必要性を求める声があった時には我々も考えるのかなと思いますが、何かご意見はありますでしょうか。
(田中委員)
委員長のおっしゃる通りで良いと私も思います。気にしておいた方が良いのは、津久井湖に土砂流出が起きると水質悪化を引き起こす可能性がある、あるいは水源環境保全の支障になると、そういうものについて応急的に対策をすることを、水源環境保全施策の枠組みとして考え得るかどうかということです。それは一般行政水準の中で対応可能なので、それでいきますというのであれば構いません。しかし、結果としてそのままにしておくと、水源環境保全に非常に支障が出て、応急的に何らかの対策が必要である、今までよりも強い水準で対応しなければならないということであれば、それは水源環境保全施策としてあり得る選択だと思います。ただ、基本的には一般施策で行うとの整理で良いと思います。
(淺枝委員)
水質に対する影響は間違いなく出ますが、これはそのようなレベルの話なのかどうかと思います。写真を見る限りそのようなレベルですが、ダム湖周辺の崩落は大きな話で、最悪の場合には波が起こりダムを越えて下流側に災害が起きます。そうなるとそのレベルの話ではなくて、ダム管理者の企業庁が真剣になってやらないといけない話です。おそらく水源環境税でやるレベルの話を超えてしまっているのではないかと考えます。国交省のダムでも水機構のダムでも、こうしたことが起きると結構大変で土留めをしたりいろいろなことをやります。もっと上の方はこちらで対応出来る部分があるかも知れませんが、企業庁の管理区域はここでやれるような話ではないと思います。
(中村委員)
事業をどこまでやるかの線引きが必要だと思います。水源環境税でやる事業というのは、土壌保全にしても標高の高い部分のシカや人工林管理と関わりを持っている場所であるとか、何か基準が必要ではないかと思います。
(鈴木委員長)
それでは、オブザーバーの方でおっしゃることがあればお願いします。
(坂井オブザーバー委員)
資料2-2のアンケートの最初の意見は、元県木連の会長をされた方のものですが、この後もう少し付け加えて講演をされた若い林業会社さんに向かって「水源環境税がなくなった後の経営に不安はないのですか」とのお尋ねがあったことも骨子案への意見に加えられるべきです。それに対して林業会社さんは、「不安はあります」と答えました。このことは、林業会社も森林塾も、水源環境税の終了とともに人材は失われる、その人達の人生も変えることを示唆しています。森林塾とか一般競争入札のやり方にきちんと向き合わないと、問題から逃げたことになります。
一昨日、岡山県西粟倉村の元湯という村の温泉施設に国産の薪ボイラーガシファイアーが納品されました。もう一つの温泉施設黄金湯にはKOBという外国製のボイラーが入っていたので、1,500人の村の中で2つのボイラーの性能比較をするという取組です。これは、外から移住してきた30代のコンサル経験者の意見によるものですが、彼らには雇用と年金の保障はありません。骨子案を見ていても、この会議の構成員を見ても、関係者の殆どは、皆将来の年金の心配がない人達ばかりです。森林が30年先、50年先のものであるとするならば、今の30代、国民年金の人達の意見が必要で、会議にもそういう構成員が必要です。
施策調査専門委員会の皆さんは、もっと事業モニターに来ていただかないと、私達と意見を共有することは出来ません。事業モニターにも参加してください。
(鈴木委員長)
ありがとうございました。それでは、以上で本日の委員会を終了いたします。
【会議終了】
資料1-1 点検結果報告書の「総括」作成の流れについて(案)
資料1-2 かながわ水源環境保全・再生の取組の現状と課題 -水源環境保全税による特別対策事業の点検結果報告書-(第2期・平成26年度実績版)(案)(その1)
資料1-2 かながわ水源環境保全・再生の取組の現状と課題 -水源環境保全税による特別対策事業の点検結果報告書-(第2期・平成26年度実績版)(案)(その2)
資料1-3 水源環境保全税による特別対策事業の点検結果報告書(平成26年度概要版)(案)
資料2-1 第3期かながわ水源環境保全・再生実行5か年計画(骨子案)に関する意見
このページの所管所属は環境農政局 緑政部水源環境保全課です。