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更新日:2024年12月16日
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神奈川県立中央農業高等学校の活動内容を紹介するページです。
本校は、明治39年(1906)年に「愛甲郡立農業補習学校」として創立された、歴史と伝統のある農業高校です。
海老名市の南に位置し、水田に囲まれた自然豊かな地域にあります。西には相模川が流れ、その先には丹沢連峰や富士山が望めます。県立高校の中でも広い敷地を有し、温室・水田・野菜ほ場※・果樹園・牛舎・豚舎・鶏舎・実験実習棟などの充実した施設があります。
(※)ほ場(圃場)・・・農産物を栽培するための場所のこと
園芸科学科では、おもに野菜・草花・果樹の栽培や、造園の施工・管理などを学習し、植物育成や造園に関する技術を身に付けます。
畜産科学科では、毎日交代で、多くの家畜への給餌、搾乳、集卵などの管理実習を行い、動物たちの命を守るための技術を身に付けます。
農業総合科では、生産・販売、食品製造、栄養化学、流通・経営など農作物の生産から食品の製造、加工、販売までの知識・技術を総合的に身に付けていきます。
農作物栽培や家畜の飼育、食品加工などの実験・実習を中心とした学習を通して「命を守り、育てる力」を身に付けるとともに、「自然との関わり」、「協働の楽しさ」について学べる場所がここにあります。
園芸科学科では、野菜・草花・果樹の栽培技術や農業経営、園芸植物の利用技術などを学びます。さらに、都市緑化や自然保護に関わる技術、植物バイオテクノロジーなども学ぶことができます。3年生になると野菜・草花・果樹・造園の各専攻別に課題研究※1を行います。
(※1)課題研究・・・生徒が自ら設定した課題について、主体的な学習活動を通して解決を図り、まとめ・発表を行う授業
科目の1つである「植物バイオテクノロジー」の授業では、無菌操作技術の習得から、ラン類の無菌播種※2、植物組織片の培養などの実験・実習行います。そこで習得した技術を応用し、水も肥料も不要の家庭用観賞用ボトル「バイテクボトル」を作成します。
(※2)播種・・・はしゅ、種まきのこと
植物を栽培する上で欠かせない、水遣りや肥料を必要としない理由は、ボトルの底面に培地と呼ばれるものがあるためです。培地とは、水や養分などを寒天で固めたもので、植物の成長に必要な全てが含まれています。そのため、植物を栽培する上で面倒な水や肥料の管理を行わず、手軽に植物鑑賞が可能となります。無菌状態が保たれていれば、1年間はそのまま何もせずに植物が成長する様子を観察することができます。
現在ボトル内で栽培できる植物の種類は、コチョウランやカトレアなどのラン類、ドラゴンフルーツやサボテンなどの多肉植物類、観葉植物のポトスなどがあります。今後植物の種類を増やしていく予定です。
また、実験で使用しているフラスコや試験管は、無機質でデザイン性に欠けるため、ボトルデザインの良い酒瓶に変更し、更に培地を青や黄色などに着色、ボトル自体をラッピングするなど、部屋のインテリアになるように仕上げました。
生徒たちが作成したバイテクボトルは、順化※3を行い、今後行われる校内販売会や文化祭などで販売予定です。
(※3)順化・・・培養室は無菌であることに加え、温度や湿度、照度などが常に一定に管理されているため、徐々に家庭環境に近い状態に慣らしていく作業。
園芸科学科では、「植物バイオテクノロジー」のほかに「野菜」、「草花」、「果樹」、「造園計画」など園芸の各分野の専門的な知識や技術を習得する科目が多数あります。
また、本校は、普通科の高校と比べ、教室の椅子に座って学ぶ授業よりも実際に自分で行動する実験・実習の授業が多い学校です。なお、1週間の授業のうち、3分の1が農業科目(実習・座学)となっています。実験・実習などで生産した生産物は自分たちで持ち帰って試食、栽培・観察をすることができます。農業高校への進学を考えている皆さん、実験・実習を通して農業の素晴らしさを一緒に学んでみませんか。
神奈川県立中央農業高等学校
電話:046-231-5202
(掲載内容は掲載日現在のものです。最新の情報は各県立学校のホームページでご確認ください。)
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