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更新日:2024年6月10日
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神奈川県立中央農業高等学校の活動内容を紹介するページです。
本校は、117年の歴史と伝統のある県内唯一の農業単独高校です。園芸科学科・農業総合科・畜産科学科の3学科が設置され、約560人15クラスの生徒が、「農業」についてそれぞれの視点から学びを深めています。
畜産科学科では、乳牛・和牛・ブタ・トリ・ヤギ・ヒツジ・アヒル・実験動物など、合計して約680頭羽数の家畜や動物を飼育しています。
日々の管理実習を実施するための各畜舎は30年以上前の建造物や設備であり、経年劣化による老朽化が進んでいました。また、この老朽化により、飼養される家畜の飼育環境は決して良いものではなく、生徒の学びにも影響が出ていました。
一方、ここ数年、農業分野ではスマート化(IoT化)の導入が進み、畜産分野においてもこの取組を導入する農家や企業が増えてきました。
そこで、神奈川の農業及び食品産業を担うスペシャリストを育成することを目標としている本校においても、令和3年度に園芸科学科の温室および畜産科学科の畜舎(牛舎・豚舎・鶏舎)に「スマート農業」を生徒自らが経験できるよう、最新の設備を導入するための大規模改修工事が行われました。
特に、牛舎には、神奈川県で初めての「自動搾乳ロボット」と「哺乳ロボット」が設置され、新しい酪農スタイルを学ぶことができます。
豚舎内には、「自動給餌装置」・「自動空調設備」の設置および肥育豚を体重別に自動仕分けできる「オートソーティングシステム」が設置され、最新の養豚スタイルが学べます。
鶏舎内には、「自動給餌・集卵装置」・「自動糞乾燥装置」を配備し、作業効率をより高めた養鶏スタイルを学ぶことが可能となりました。
最新の設備にするだけでなく、近年関心が高まっている家畜福祉にも配慮した設計に改修しました。
牛舎はこれまでの「つなぎ飼い」から牛が自由に歩き回れる「フリーストール」へ、豚舎は母豚が自由に行動できる「分娩ストール」へと切り替わりました。さらに鶏舎では、1羽あたりの飼養面積を十分に確保した飼育ゲージが設置され、これからの新しい畜産スタイルを各自が経験できるよう改善されました。
新しい備品が配備され、家畜福祉に配慮した畜舎では、生徒たちがこれまでの管理方法と比較しながら新しい飼育管理技術を授業の中で身につけています。
新しい環境でのびのびと過ごす家畜を実際に目にすることで、地域社会と共存していける畜産とは何かを各自が考えているようです。
神奈川県は都市部も多く、今後はより一層「都市型農業」に置き換わることが予測されます。その中で、なぜ家畜が飼育されているのか、これからの畜産について自分たちは何ができるのか、動物が好きで農業に興味のある中学生のみなさん、本校で農業や畜産について深く学んでみてはいかがでしょうか。
電話:046-231-5202
(掲載内容は掲載日現在のものです。最新の情報は各県立学校のホームページでご確認ください。)
このページの所管所属は教育局 総務室です。