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初期公開日:2024年12月6日更新日:2024年12月6日

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県立金沢文庫ゆかりの文化財「往生講私記」をまなびや基金で購入
金沢文庫旧蔵品がお里帰りしました

2024年12月06日
記者発表資料

県立金沢文庫では、金沢文庫旧収蔵品のお里帰りのため、令和5年度にまなびや基金の寄附募集を実施しました。このたび、皆様からいただいたご協力のおかげで、中世の金沢文庫で所蔵していた仏書「往生講私記」を450万円で購入することができました。

1 「往生講私記」について

「往生講私記」は、鎌倉時代に極楽浄土に往生することを願って開催された法会の次第・法則・講説の内容を記したものです。「往生講私記」をはじめとする散逸した金沢文庫旧蔵品、一般に鎌倉幕府滅亡から近代にかけて、さまざまな契機に流出したといわれている、金沢文庫旧蔵品には、「金沢文庫印」と呼ばれる、金沢文庫で所蔵していたことを示す蔵書印が捺されていることがあります。「金沢文庫印」の捺された仏書は、これまで8例現存するとされてきましたが、本品はそれに追加されるものとして、大変貴重なものです。県立金沢文庫では、神奈川県が世界に誇る文化遺産である本品を、すでに保管している2万点を超える国宝等とともに、後世に守り伝えていきたいと考えています。

2 金沢文庫本の散逸と収集事業

金沢文庫は、鎌倉時代中頃に、執権北条氏の親戚にあたる金沢北条氏が六浦庄(現在の神奈川県横浜市金沢区)に拠点を構え、その金沢北条氏初代の北条実時が、収集した和漢の古典籍を収める文庫として、創設した武家文庫です。実時にはじまる歴代金沢北条氏は、和漢の貴重な典籍を収集してこの文庫に収め、金沢文庫本と呼ばれる、日本が世界に誇る一大コレクションを形成しました。ところが鎌倉幕府滅亡後、現在に至るまでの間に、この典籍群の一部は国内外に散逸してしまいます。県立金沢文庫は、この金沢文庫に起源をもつ博物館であり、「往生講私記」などの旧蔵品の収集は、重要な事業の一つです。

往生講私記の画像

往生講私記 鎌倉時代 神奈川県立金沢文庫

3 「往生講私記」の公開について

令和7年(2025年)の秋に、県立金沢文庫で開催予定の展覧会にて公開を予定しております。同展覧会開催期間中に寄附者特典である特別講座を開催いたします。寄附時に希望された該当者の方には、追って詳細をご案内いたします。


(注記)取材については随時受け付けますので、問合せ先までご連絡ください(休館日を除く)。

(注記)休館日
 ・毎週月曜日(ただし、祝祭日にあたるときは開館)
 ・年末年始 令和6年12月28日(土曜日)から令和7年1月4日(土曜日)まで

問合せ先

神奈川県立金沢文庫
副文庫長兼管理課長 大野 電話045-701-9069(内線102)
学芸課長 道津 電話045-701-9069(内線103)

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