1 神奈川県の認知症施策の取組
全国の認知症高齢者数は、2025年(令和7年)には 700 万人を超え、 65 歳以上高齢者の約5人に1人が認知症と推計されています(「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」(平成26年度厚生労働科学研究費補助金特別研究事業 九州大学二宮教授)より)。
高齢化が急速に進む中、誰もが認知症になる可能性のある時代に入っています。
神奈川県では、認知症の人や家族の方が安心して地域で生活を続けられるよう、市町村などの関係機関と連携し、様々な取組を行っています。
2 認知症オレンジパートナーネットワークとは
個人の支援者(認知症サポーター、キャラバン・メイト、認知症の方々を支援するボランティア等)、地域の支援団体(社会福祉協議会、地域包括支援センター、福祉施設、介護サービス事業所、認知症疾患医療センター等)、活動拠点(認知症カフェ、チームオレンジ等)、企業、行政等が連携し、認知症の方やそのご家族が地域で安心して暮らしていくための支援を推進していくための取組みが「認知症オレンジパートナーネットワーク」です。
3 オレンジパートナーとは
認知症オレンジパートナーネットワークウェブサイトにご登録いただいた方を「オレンジパートナー」と呼んでいます。
なお、これまでは、平成29・30年度、県がモデル事業として実施したオレンジパートナー養成研修を修了した1,027名の者を指しました。
4 若年性認知症の方への支援
「若年性認知症」とは、65歳未満で発症した認知症のことです。
医学的には高齢者の認知症と違いはありませんが、若年性認知症は仕事・家事・子育てのキーパーソン世代に発症するものであり、さまざまな課題を抱えています。
県では次のとおり若年性認知症の方へ向けた様々な取組を行っています。
5 その他の用語
・認知症サポーター
認知症サポーター養成講座を修了した者です。
何か特別なことをする人ではなく、認知症について正しく理解し、偏見を持たず、認知症の人や家族を温かい目で見守る「応援者」です。
・キャラバン・メイト
自治体または企業・職域団体が実施するキャラバン・メイト養成研修を修了した者です。
「認知症サポーター養成講座」を企画・開催し、講師を務めます。
講師開催をきっかけに、住民から相談を受けたり関係機関との連携を図ったりすることを通し、地域のリーダー役となる役割が期待されています。
・チームオレンジ
認知症を正しく理解し、認知症の人とその家族の応援者である認知症サポーターから、一歩進んでそれぞれの市町村で認知症カフェやサロンを開いたり、傾聴や見守りなどの活動を自らの意志で行っているサポーターが誕生しています。こうしたサポーターの任意の活動を尊重しつつ、認知症の人や家族の支援ニーズと認知症サポーターを中心とした支援をつなぎ、認知症になっても安心して暮らし続けられる地域づくりの活動が「チームオレンジ」です。
各市町村で活動しているチームオレンジもオレンジパートナーの一員になり得ます。
- チームオレンジの詳細はこちら(全国キャラバン・メイト連絡協議会HP)