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生涯学習コラム
「紅葉坂だより」

「生涯学習」の多様性は、人の数だけ学びがあることを示しています。学習相談員もまた、さまざまな分野にわたって関心を抱きながら日々実践しています。この学びはどこにつながるのか、地域の中でどう活かせるのか、人とどうつながるのかなど、その方向性やあり方にも興味を抱いています。
本コラムでは、さまざまな観点から幅広い生涯学習を紹介しています。

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生涯学習相談員研修会in大和市

 12月とは思えないほど暖かな小春日和の午後、大和市文化創造拠点シリウスの中にある生涯学習センターにお邪魔しました。大和市は生涯学習の推進にとても力を入れており、生涯学習センターがあるシリウス6階には、さまざまな活動が行えるよう、会議室や講習室、スタジオといったスペースが設けられています。自由に使用できる広い交流スペースもあり、伺った日も、高校生やお子さん連れのグループからシニアの皆さんまで、熱心に活動している様子が見られました。シリウスは「文化創造拠点」の名にふさわしく、市民のみなさんの活発な活動を支える場として機能していることに感銘を受けました。

この日の訪問の目的は、大和市内5カ所にある学習センターの相談員の方々の研修です。相談員のみなさんは、日頃から各学習センターの窓口で市民からのさまざまな学習相談に応じており、豊富な知識と経験をお持ちですが、生涯学習はとても幅が広くどんな相談が寄せられるか分からないため、基本的な相談対応について研修を行いたいとのご要望をいただき、今回の研修会が実現しました。

研修会に向けて、事前アンケートで寄せられた質問を参考にしながら2時間のプログラムを組みました。実は、私自身このような研修会の講師を務めるのは初めてのことで、研修内容の組立てからパワーポイントの作成、資料の準備などを手探りで進めつつ、当日を迎えた次第です。

当日の参加者は15名。開始時刻が近づくにつれ、相談員のみなさんが次々と会場に入っていらっしゃいます。皆さんにこやかに挨拶をしてくださり、和やかな雰囲気の中で研修会を始めることができました。研修の項目は、1、生涯学習に関する相談業務全般について 2、「まなびノート※」の活用法(実践) 3、事前アンケートへの回答 の3つで、最後に質疑応答の時間を設けました。

「1、相談業務全般について」では、相談者に適切に対応するためのポイントを挙げながら、傾聴することの大切さをお話ししました。相談を受けるとついつい早く回答しなくては、と焦ってしまいがちですが、じっくり話を聞き取ったり時々整理したりすることで、相談者自身が回答に辿りつけるように導くのがコツだというところでは、皆さん、なるほど!と納得の表情を浮かべていました。

「2、『まなびノート』の活用術(実践)」では、最初に各自で「まなびノート」に記入していただき、そのあと記入した「まなびノート」を使いながら、二人一組になって相談者と相談員のロールプレイを行いました。短い体験ではありましたが、皆さんが常に笑顔で対応している姿が印象的で、改めて「笑顔」の大切さを感じました。

「3、事前アンケートへの回答」では、少しでも相談業務のヒントになるよう、なるべく具体的にお答えするよう努めました。皆さん大きく頷きながら聞いてくださったので、その後の業務に少しでも役立っていれば幸いです。
 最後の質疑応答でも活発な発言が相次ぎ、また相談員同士の意見交換も行われ、有意義な研修会となりました。

今回、初めての試みとして大和市にお邪魔させていただきましたが、このような研修の必要性を痛感すると同時に、研修の手ごたえも感じることができたので、今後は神奈川県内の各市区町村と連携しながら、県としての生涯学習の充実に向けて活動していきたいと思います。大和市生涯学習センター及び各学習センターの皆さま、ありがとうございました。

※「まなびノート」とは、県立図書館の広報・生涯学習推進課が作成した、生涯学習を進めるためのノートです。この「学びstyleかながわ」からもダウンロードでき、使い方も詳しく説明されていますので、ぜひご活用ください。
「まなびノート」の詳しい情報はこちらからご覧いただけます。