更新日:2024年10月19日

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自然生態系分野の気候変動影響

自然生態系分野の気候変動影響

 気候変動は、分布適域の変化や生物季節の変化、及びこれらの相互作用の変化を通し、生態系の構造やプロセスに影響を及ぼします。
 自然生態系分野における気候変動影響は、生態系から人間が得ている恵み(生態系サービス)を通して、農業・林業・水産業分野や国民生活、産業経済分野へも影響が波及することが特徴です。
 人間社会は食料や原材料、極端な気候現象による被害の緩和、水質や大気質の向上、文化的・美的価値等の生態系が提供する様々な生態系サービスに依存しています。気候変動等の影響によりこれらを提供する生態系が効果的に機能しなくなると、提供される生態系サービスが劣化したり、喪失したりする恐れがあります。

 

自然生態系分野に係る気候変動影響

大項目 小項目 影響評価
重大性※1※3 緊急性※2 確信度※2
陸域生態系 高山・亜高山帯
自然林・二次林 ◆(RCP2.6)
(RCP8.5)
里地・里山生態系
人工林
野生鳥獣による影響
物質収支
淡水生態系 湖沼
河川
湿原
沿岸生態系 亜熱帯 (RCP2.6)
(RCP8.5)
温帯・亜寒帯
海洋生態系 海洋生態系
その他 生物季節

分布・個体群の変動
(在来生物)

分布・個体群の変動
(外来生物)
生態系サービス 生態系サービス
流域の栄養塩・懸濁物質の保持機能等
沿岸域の藻場生態系による水産資源の供給機能等
サンゴ礁によるEco-DRR機能等
自然生態系と関連するレクリエーション機能等

 ※1 重大性の凡例 :特に重大な影響が認められる、◆:影響が認められる、-:現状では評価できない
 ※2 緊急性、確信度の凡例 :高い、▲:中程度、■:低い、-:現状では評価できない
 ※3 RCP2.6は厳しい温暖化対策を取った場合、RCP8.5は現状を上回る温暖化対策を取らなかった場合

出典:気候変動影響評価報告書(別ウィンドウで開きます)(2020年12月、環境省)

 

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