農産物の上手な利用法(キンカンの砂糖煮・材料)
「農産物の上手な利用法」のページでは、オープンラボで実験された農産加工実験や神奈川県農業技術センターの過去の研究成果を紹介しています。
★キンカン
日本で栽培されているキンカンには5種類あります。ナガキンカン、マルキンカンン、ネイハキンカン、チョウジュキンカン、マメキンカンで、これらはすべて中国南部の原産です。キンカンは植物の分類学からはミカンの属するカンキツ属ではなくキンカン属に分類されています。
花は7月~10月頃に咲き、実をつけます。
キンカンの花(7月)
ネイハキンカンは中国浙江省の原産で、日本に伝来したのは安政11(1828)年、中国浙江省寧波の商船が静岡県清水に船体の修理のために寄港したとき、美保村の名主が船員から砂糖漬したキンカン果実を数個もらい受け、その種子を播いて培養したことに始まります。ネイハキンカンの名前は中国の寧波に由来するものです。
キンカンは家庭果樹として広く栽培されていますが、農産物としてまとまって生産・出荷しているのは宮崎県、和歌山県、鹿児島県、高知県です。
★砂糖
砂糖はグラニュー糖があれば、グラニュー糖を用いてください。上白糖や白ザラメがあるなら上白糖や白ザラメを用いてもよいでしょう。使用する砂糖によって煮汁の状態が少し変わってきます。
★キンカンの加工品
キンカンは生果で皮ごと食べますが、ここで紹介した砂糖煮以外にも、シロップ漬け、砂糖漬け、マーマレード、焼酎漬けなどに加工されます。特に砂糖を使った加工品は風邪やのどがイライラするようなとき、のどのクスリとして利用されています。また、中国では果実の砂糖煮が非常に好まれていますが、キンカンはその中でも非常に多く加工され、食べられています。
キンカンの砂糖煮(中国製)
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